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知っておきたい!CRM・SFA・MAの基本とツール導入のポイント

今回は、オンサイトでもよく相談を受ける営業支援のためのITシステムについて、簡単に解説します。
「CRMの強化のために、MAツールを導入すべき」というのは、マーケティング部門では必ず議題にあがる論点だと思います。
しかし、その意味や機能を正確に理解できていないと、本来の目的からズレたツールを導入してしまったり、導入しても効果が上がらなかったりというのは、よくある話です。
今回は、CRM、SFA、MAのそれぞれの概念と機能をわかりやすくまとめてみました。

■CRM・SFA・MAとは

-CRMとは

CRMとは、Customer Relationship Managementの略であり、顧客情報を管理し、顧客満足度と顧客ロイヤリティの向上を目指す仕組みを指します。

-SFAとは

SFAとは、Sales Force Automationの略であり、問合せから商談・契約までの進捗を管理し、営業行為のボトルネックを発見、改善するための仕組みを指します。

-MAとは

MAとは、Marketing Automationの略であり、製品検討中のお客様に対してのアプローチを自動化し、効率的に問合せにつなげる仕組みのことを指します。
上記をみていただくとわかるように、それぞれが他の単語と重複しており、そこが私達を混乱させている原因になります。
ただし、この混乱はそれぞれのツールの成り立ち、歴史を理解すれば整理しやすいと思います。

■CRM・SFA・MAの成り立ち

-最初にCRM

まず、下記のWikipediaを読んでみてください。
■顧客関係管理 – Wikipedia
日本の江戸時代、大福帳の話が出てきますよね。
CRMというのは、顧客を管理をしてアップセル、クロスセルを効率的に行うという概念です。
新規顧客獲得よりも、優良顧客の育成し、継続・追加購入を狙うほうが遥かに収益性が高いことが、概念としてのCRMの基礎となっており、個人商店のOne to Oneマーケティングを大規模に組織的に行うことが、業績向上につながるという前提に立っています。
その概念をITを利用してシステムに落とし込んだものが、いわゆる商品としてのCRMツールとなります。

-次にSFA

そのCRMシステムから、営業の進捗管理に特化する形で切り出されたのが、SFAです。
SFAは主に顧客と営業のやり取りを管理分析し、そのボトルネックを発見し、組織的に解消していくことを目的としています。

-最後にMA

MAは、3つのうち一番新しい言葉で、SFAに対して、より効率的に顧客リストを送り込むために派生したツールとなります。
機能としては、行動トラッキング×メールマーケティングに先鋭化しており、ソーシャルメディア、Webサイトなどを活用して、マーケティング活動の効果をより高めることが目的となります。

■CRM・SFA・MAの関係性

ココまでを踏まえると、それぞれ3つの関係性は下記のようになります。
IMG_6965
ただし、それぞれのツールが、他の領域の機能も拡充しており境界は曖昧になってきているのが現状です。

■CRM・SFA・MAの導入について

上記3つのなかで、一番導入難易度が高いものはSFAです。
CRMとMAはそれぞれ
CRM:既存顧客に対してどのようなコミュニケーションを取るべきかという戦略部門が統括する
MA:新規顧客の行動をトラキングし、個人情報を取得しそれを営業にパスするマーケティング部門が統括する

という場合が多いです。
戦略部門・マーケティング部門はある程度、ITリテラシーが高く、人数も少ないため比較的導入が簡単と言えます。
問題はSFAツールです。
SFAツールを実際に利用するのは、営業部門になります。
情報を入力するのも営業マン個人であり、それを利用し、営業行動を改善していくのも、
また、マネージャーを含めた営業現場となります。
その為、下記のような営業体制も含めて構築していく必要があります。
・リテラシーがそれほどないユーザーでもデータを入力しやすい。
・営業が入力した内容を、マネージャーが見ている。
 日報に対するマネージャーのコメントを必ず入れる(見ていることが分かる。)
・営業会議で必ず利用する
・営業の評価を、SFAの数値を元とする(入力せざるを得ない)
・サポート体制を確立させる(営業マンや業務管理のメンバーが気軽に聞ける)
・データのクレンジング体制がある(名寄せなど)
・案件管理・営業戦略にも利用する(単なる営業行動の管理ツールで終わらせない)
ここまでやると、必然的に金銭的なコスト以外の業務負荷も大きくなります。
SFAについては、導入の費用対効果について特に慎重に検討すべきツールといえます。

■まとめ

ここまで、CRM・SFA・MAの簡単な整理をしました。
ここで整理した構造を、頭の中に置いて各種ツールの情報収集をすれば、それぞれのツールの特徴がより明確に見えてくると思います。
オンサイトでは、ツールの選定から実際の導入までお手伝いもできますので、ぜひお問い合わせください。

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